石北本線・留辺蘂~北見~女満別の鉄道旅と、北見・女満別の地理・歴史などを、わかりやすく解説してゆきます!
留辺蘂駅を出て、北見・網走方面へ 相内駅へ到着
留辺蘂駅(北海道北見市留辺蘂町)を出て
- 北見
- 網走
方面へ進むと、ほどなくして
- 相内駅(北海道北見市相内)
に着きます。
愛の無い=学生時代の筆者
相内とは、まさに学生時代の筆者(=愛の無い)です。
太っていて全然モテない、まさに愛の無い人でしたからね。
アイノナイ=「人の多い川」
ちなみに相内とは、アイヌ語で「アイヌ・オ・ナイ (ainu・o・nay)」という言葉に由来するそうです。つまり、
- アイヌ=人間
- オ=多い
- ナイ=川
で「人間の多い川」ということで、「相内」です。
近辺を流れる無加川に、多くのアイヌの人々が釣りのために集まった?
このあたりは無加川という川が流れており、昔からこのあたりは魚釣りのために、アイヌ民族の人達がたくさん集まっていたのでしょう。
アイヌ民族にとって、川の存在は命より(神様のように)大切な存在です。
アイヌ語で「アイヌ」は、「人間」という意味
ここでわかるのは、アイヌって「人間」っていう意味だったんですね。
北海道に住む人間=アイヌなので、アイヌ人というわけですね。
他にも「サハラ」は「砂漠」という意味ですし、「ナイル」も「川」という意味になります。
こういったネーミングと似ている気がしますね。
オホーツク海沿岸の中心都市・北見市
相内駅を出てさらに東へ進むと、やがて
- 北見駅(北海道北見市)
に着きます。

北見駅(北海道北見市)
オホーツク地方最大の都市・北見市
北海道北見市は、オホーツク総合振興局で最大の都市です。
人口は11万人(ちなみに第2位の網走市は約3万人)です。
また、北海道の市では最大の面積、全国でも4番目の面積を誇ります。
北見市は、
- オホーツク海近辺一帯
- さらには、やや内陸部
にまで市域が及ぶため、とにかく広いです。
日本一面積が広いのは、岐阜県高山市
ちなみに
- 面積日本一の市は、岐阜県高山市
- 2位は、静岡県浜松市
- 3位は、栃木県日光市
- 北見市は、第4位
になります。
北見市が所属する、オホーツク総合振興局とは?
オホーツク総合振興局とは、網走市・北見市を中心とした、オホーツク海側一帯を取りまとめる行政単位です。
北海道は広いため、振興局が管理する14のエリアに分かれているわけです。
元々、オホーツク総合振興局は「網走支庁」から改編してできたものでした。
2010年に「支庁」から「振興局」に変わりました。
元々は、北見市に振興局を移転する案も
そのときに、管内(エリア内)最大の都市である北見市に、振興局所在地を移転しようかという案もあったらしいです。
しかし、予算などの都合で、引き続き(それまでと同様に)網走市に振興局(中心となる行政区間)が置かれることとなりました。
しかし、ここで「網走総合振興局」という名前にすると、
- まるで網走市だけのイメージが強くなってくること
- 北見市や、他の周辺地域などにも配慮する形にしたこと
により、特定の街の名前を冠しない「オホーツク総合振興局」という名称に落ち着いたようです。
ちなみに「オホーツク海」の由来は、オホーツク海の遥か北にある、ロシアの都市・オホーツク(Okhotsk)に由来しています。
ハッカの名産地・北見市
北見市は、ハッカの産地として有名です。
ハッカ(薄荷)とは、主に保存料・薬・防腐・防虫・香料などに使われてきた植物です。

北見の名物・ハッカ関連の商品(北見駅より)(北海道北見市)
ハッカの歴史は、これまで何度も説明してきた明治時代の北海道開拓のときに由来するそうです。
明治時代、北見に移住してきた人々により、ハッカ農業がはじまる
明治時代になって本州から北見に移住してきた人達が、この辺りに生えているハッカをみたとき、
「寒い北海道でも、ハッカは育つんだ」
ということに気付きました。
それまでは、本州に住んでいた人達にとっては
と思われていたのでした。
そのため、寒い北海道でも立派に育つハッカを見たことはまさに、
であり、とても意外だったようです。
ハッカ農業で、北見の人々は本格的に生計が立てられるように
そして(本州出身の)、ハッカ栽培の知識があり詳しい人達が、地元の人達をなんとか必死に説得したのでした。
おそらく、
だから北見の新しい収入源として、副業として頑張っていこう!」
みたいな感じで説得したのでしょう。
そして、北見において、ハッカの本格的な栽培が始まったのでした。
北見のハッカは、北見の人々にとって安定した収入源に
こうして、ハッカを栽培して売った利益は、北見に住む人々にとって安定した収入源となっていったのでした。
当時は、寒い北海道では、育てられるのも限られていたのでした(あくまで当時の知識・技術での話。もちろん「食の宝庫・北海道」と呼ばれている現代は異なります)。
そのため、北見でハッカの栽培・販売ができるようになったことは大きいでしょう。
そして、それが現代でも北見市の名物とし残っているというわけですね。
珍しさからか、高値で取引された北見のハッカ
また、当時は、例えば大豆や小麦などといった穀物は、一反(つまり、量のこと)あたり4円程度で取引(つまり、お金をもらえること)されていたのでした。
これに対して、ハッカは40円をもらうことができ、前者の10倍以上も高い値段で取引する(つまり、お金がもらえる)ことができていたのでした。
おそらく北見のハッカは、それだけ珍しかったのでしょう。
これだけの高収入が見込めたことから、多くの農家がハッカ栽培に参入していったのでした。
北見駅でも、ハッカをはじめとする北見の物産についてたくさん紹介されていたため、とても勉強になりました。

北見駅より(北海道北見市)

北見駅より(北海道北見市)
北見国の由来

北見駅より(北海道北見市)
北見の由来は、明治時代になって作られた北見国に由来します。
「北を広く見渡せる海」だから、北見
北見とは、アイヌ語由来というわけではなく、
「北を見渡す海」ということから付けられています。
つまり、樺太(サハリン)が見渡せる海ということで、明治時代に北海道を探検した松浦武四郎という人物がつけた名前です。
松浦武四郎は、「北海道」という名前を考えたスゴい人でもあります。
詳しくは以下の記事でも解説していますので、御覧ください。

北海道の防衛上、「北を広く見渡せる」ことは重要だった
その北には、まさに当時脅威になっていたロシアの存在がありました。
オホーツク海周辺では、江戸時代の後期から、暖かい港(凍らない港)を求めて南へと進出してくるロシアの脅威に怯えていたため、
- 津軽藩(青森県弘前市)
- 盛岡藩(岩手県盛岡市)
- 会津藩(福島県会津若松市)
といった、主に東北地方の武士達が警備に当たっていたのでした。
これは東北地方は北海道に近かったことと、また江戸時代の武士たちは現在の自衛官のような、国を守る義務を負っていたからですね。
まさに「北の海を見渡す(というか、むしろ「監視」する)」という位置付けの海だったため、「北見」となったのでしょう。
明治時代の日本が、いかに(外国からの防衛のために)切羽詰まっていて、しかも国防に全力を上げていたのかがわかります。
明治時代、北海道にも「国」が割り当てられた
明治時代になると、北海道は細かいエリアに分けられ、それぞれ暫定的に
- 「天塩国」
- 「北見国」
- 「胆振国」
などのように、奈良時代からの律令制を真似る形で国の名前がつけられることになったのです。
それまでの北海道は、日本ではく蝦夷地(北の未開の地)だったわけです。
しかし、明治時代になって北海道が正式に日本の一部となりました。
それに伴って、暫定的・便宜的に「北見国」という名前がつけられることとなったわけです。
「青汁王子」こと三崎優太さんが、幼少期を過ごした北見市
北見市は、「青汁王子」という名で知られる超イケメン・大金持ちの三崎優太さんの育った街でもあります。
三崎優太さんは、1989年に北海道札幌市で産まれ、幼少期から中学卒業までを北見市で過ごしています。
YouTubeの動画の中でも、たまに北見市でのロケ動画が公開されたりしています。
北見市のご友人曰く、三崎優太さんは中学時代には「学年三大イケメン」の一人であり、当時からとてもモテていたようです。
三崎優太さんの波乱に満ちた人生は、私が説明するまでもありません。
YouTubeで「青汁王子 漫画」などで検索すれば、三崎優太さんの人生を漫画でわかりやすく紹介しています。
この動画を観れば、なぜ三崎優太さんが大金持ちになれたのかがすぐ理解できるでしょう。
また、三崎優太さんの最高傑作の著書「時を稼ぐ男」も是非読んでみましょう。
この本には
- 「お金持ちになるための方法」
- 「ピンチを乗り越えるための必要なマインド」
などが、これでもかというくらい熱い言葉で書かれています。
三崎さんはこれまで「どんなピンチもチャンスに変えてきた」方であり、今後の活動にも期待がなされます。
北見を出て、緋牛内・美幌を過ぎ行く やがて女満別へ
北見駅を出て東へ進むと、今度は
- 緋牛内駅(北海道北見市)
- 美幌駅(北海道網走郡美幌町)
を過ぎます。

美幌駅(北海道網走郡美幌町)
美幌駅を出てさらに東へ進むと、やがて
- 女満別駅(北海道網走郡大空町)
に到着します。

女満別駅(北海道網走郡大空町)

女満別駅(北海道網走郡大空町)
女満別駅・網走湖 北の象徴「オコジョ」が出現!
女満別駅からは、網走湖の雄大な景色が広がります。

網走湖・女満別湖畔(北海道網走郡大空町)

網走湖・女満別湖畔(北海道網走郡大空町)
私(筆者)が網走湖に行ったときには、なんと「オコジョ」という動物がいました。
オコジョは「エゾイタチ」ともいい、体は小さいですがしっぽが長く、チョロチョロ動いて可愛らしかったです。
ちなみに女満別駅周辺の道路にも、なんとオコジョさんが突然現れてびっくりしました。
私(筆者)が女満別駅の前を通りかかったとき、オコジョさんが突然現れて道路を横切っていったのです。あれはとても可愛らしかったですね。
まさに北海道のこの地域ならではの出来事ですね。
オコジョは可愛いが、ペットで買うことは出来ない
しかしながら、オコジョは可愛らしい見た目とは裏腹に、警戒心が強く、人にまったく懐かない、意外と狂暴な性格だそうです。
理由1:性格が狂暴すぎる
オコジョは獲物を捕えるときに「死のダンス」と呼ばれる行為を行います。
この「死のダンス」は、あえて変な動きを行うことで獲物を油断させ、そのスキに一気に間合いをつめて補食するという、オコジョ独特のやり方です。
つまりオコジョさんならではの、独自の生きるための知恵ということですね。
しかも自身(=身長約30cm)よりも体が大きい「野ウサギ」を追いかけて補食するそうですから、なかなかです。
先述の「死のダンス」をもって野ウサギを油断させ、一気に走り寄って野ウサギを仕止めるという過激な動画が、ネットに公開されたいたりします。
理由2:そもそも法律で禁止されている
それに加え、オコジョは絶滅危惧種であることから、ペットとして飼うことが「法律で禁止」されています。
ペットショップにはまず売られていませんし、捕獲行為がそもそも違法です。
ではなぜ絶滅危惧種なのかというと、その美しい毛皮を求めて(売るために)歴史的に狩猟・乱獲の対象となってきたからです。
似たカワイイ動物「カワウソ」も、ペットで飼うには適していない
ほか、同じイタチ科の「カワウソ」も、見た目がとても可愛らしくて人気のある動物ですが、性格がかなり荒々しいため(飼い主を攻撃する危険性も)、こちらもペットとして飼うには適していないようです。
どうしてもオコジョを飼いたければ、「ゆいぐるみ」の購入も検討
オコジョをどうしても飼いたかったら、代替案として「ぬいぐるみを買う」という行為がベストでしょう。
「楽天市場」や「Amazon」などのネット通販で、普通に販売されています。
元々ぬいぐるみっぽい見た目のオコジョ
オコジョは「元々の見た目がぬいぐるみっぽい」ので、いざ「ぬいぐるみ」になったところで見た目があまり変わらないという、元々の外見のクオリティの高さを誇っているわけです。
例えばクマだと、ぬいぐるみは可愛らしいのに、本物だと恐くて凶暴ですから、それとはすごく対照的ですね。
大正時代に北海道で起きた「三毛別ヒグマ事件」で村人を何人も襲ったというヒグマは、全長3メートルで家屋の壁を突き破って人を食べるという、とても巨大で恐ろしいものでした。
話を元に戻しますが、オコジョが大好きな人にとってはやはり「ぬいぐるみ」を買うのが無難でしょう。
せっかくオコジョは外見がすごく可愛いのに、性格が凶暴な上に「絶滅危惧種指定」でペットで買うのが禁止されているため、オコジョファンの多くの人たちにとっては落胆ものですよね。
余談:独身者の増える現代 ペットを飼う人が増加
近年は独身者が増えてきており、寂しさを紛らわせるためにも「動物をペットとして飼う人」たちが増えてきています。
しかしペットを飼うにしても、できる限りは手のかからない(やたら吠えない・よく懐く・よく言うことを聞く・部屋を汚さないなどの)種類の動物を選択することが望ましいといえます。
犬の「トイプードル」は特に人気です。可愛いですよね。
私(筆者)もYouTubeでトイプードルの動画はよく観ます。

網走湖・女満別湖畔(北海道網走郡大空町)
大空町・女満別空港

女満別駅(北海道網走郡大空町)
女満別駅は、大空町の駅になります。
アイヌ語に由来しない地名「大空町」
大空町は、2006年に合併によってできた新しい町です。
元々は「女満別町」と「東藻琴村」に分かれていたのですが、合併によって新しく「大空町」と生まれ変わったのでした。
北海道には「アイヌ語由来の地名」が多いわけですが、「大空町」がアイヌ語由来っぽい名前ではないのは、合併によって出来た新しい町だからなのですね。
町にある「女満別空港」に由来
「大空町」の由来は、やはり町内にある町のシンボル・女満別空港にあります。
女満別空港は、道東・知床・摩周方面への観光へとつながる、北海道の「空の玄関口」です。
女満別空港は、東京から網走・北見といった地域へ(素早く)到着するための空港としても重要な役割を果たしています。
新千歳空港から網走・北見へは、さすがに遠いですからね・・・。
知床(しれとこ)が世界遺産に登録されたことにより、女満別空港の利用者数が増加
また、知床半島が世界遺産に登録されて観光需要が激増したことから、女満別空港は利用者数が多くなってきています。
例えば、
- 知床八景の「カムイワッカ湯の滝」や、
- 「流氷(海の上に氷が浮かぶこと。本州ではまず見られない)」
などが一躍有名になったことで、知床の観光をしようと日本各地(いや、むしろ海外からも)たくさんの観光客が訪れるというわけです。
女満別空港は、先述の「青汁王子」こと三崎優太さんの動画でも、実家の北見市へ帰省する際に、たまに登場します。
網走川に沿って走る

網走川(石北本線の車窓より)(北海道)
女満別駅を出ると、網走川に並行して走ってゆきます。
このあたりの網走川の景色はとても美しいです。
途中で
- 呼人駅(北海道網走市)
を過ぎます。
次回は、網走駅へ
やがて、網走駅に到着します。
今回はここまでです!お疲れさまでした!
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